チケキャン寄附でどうでしょう? チケット払戻寄附-2→この制度の良い点・改善すべき点 

コロナ禍、少し落ち着いてきましたかね。

 

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https://www.mext.go.jp/sports/content/20200409-mxt_sports1-000006401_1.pdf

本当は次回の記事の続きとしては

当税制に関して、確定申告のために準備すべきこと等を書く予定でした。

 

しかし、

あまりにも当税制に関して話題に挙がらなすぎるな…と思っておりまして。

改善すべき点・良い点をまとめてみました。

改善すべき点

 「手軽にできる」アピールのために略称などをつける

今のところ公式な発信では

「チケットの払戻請求権の放棄を寄附金控除の対象とする税制改正

となっています。

長い。

 

もっと口コミ・ネットで広がるようなネーミングが必要かと思います。

チケット代寄附だとちょっと生々しいので、

チケキャン寄附ぐらい思い切った名称でいいのではないでしょうか。

(チケットの払戻しをキャンセルする寄附)

 

以下、当記事では勝手にチケキャン寄附と呼称ことにします笑

 

ふるさと納税に対抗できるインセンティブ

チケキャン寄附、ふるさと納税のライバルになってほしいくらい…なのですが

知名度では今のところ圧倒的に敗北しています。

 

加えてふるさと納税には、

実質負担が2,000円のみ返礼品もあるという強烈な武器が。

 

コロナ禍で自治体の負担を増やすのは得策ではないかもですが…

例えば令和2年分の寄附に限っては、

住民税からの控除率を2倍にする等の時限措置ありでも良いのでは。

 

上限20万円は撤廃すべき

そもそもチケット購入で年間20万円も支出のある方は、

・さまざまな文化・スポーツへの関心が高い

・金銭的にも余裕がある

ということで、相当の寄附マインドがあるはずです。

 

上限を設けてしまうことで、文化・スポーツではなく

他の寄附制度(特にふるさと納税)が優先されてしまうのではないでしょうか。

少なくとも20万円という上限は少なすぎると思います。 

 

イベント主催者にはある程度の配分割合を明示させるべき

税制が検討される前から、

チケットの払戻しを受けなければ寄附になるんじゃ?

というマインドや議論は見かけていました。

 

しかし、結局は払戻されなかったお金がブラックボックス化する

→払い戻して再投資したほうがいい!という意見が多かったように思います。

<参考記事>

 

イベントへの参加目的は、

イベント自体が好き!という人もいるかもですが

イベントの参加者が好き!という動機が強いのではないでしょうか?

 

なので、寄附マインドを高めるためには

チケキャン寄附による効果をはっきりさせるというのも大事なことかと。

 

 

良い点

少額から寄附を集められる

塵も積もれば山となる、という発想です。

 

2019年7月の京都アニメーション放火事件、とても痛ましい事件でした。

この際、小口寄附でもまとまると大きな金額になるという実例ができました。

 

チケット購入金額は、一人ひとりの支払金額としては小さいかもしれないですが

大きなムーブメントとなればイベント主催者の支えになるのではないでしょうか。

 

寄附対象となった場合に寄附されやすい(応援されやすい)

そもそもチケットを購入してイベントに参加しよう!と思っている時点で

そのイベントに関心がある、いわばそれなりのファンと思われます。

 

今回のコロナ影響でダメージがあることは各種報道されている通りなので

中止になってしまったけど、支援したい…でもやり方が分からない

と思う人もいるのではないでしょうか。

 

寄附へのハードルが低い

ふるさと納税などもそうですが、通常の税制は

一旦支出がある→後から還付or負担軽減される、という構図です。

なので、どうしても手元のお金が一旦無くなるという感覚が生じます。

 

今回の制度が悪くないと思うのは、

チケット購入者は一回チケット代を支払う覚悟をしている点にあります。

要は、お金が無くなることは一旦織り込み済みということです。

 

チケット購入自体はイベントの数か月前から決めているケースも多いですしね。

 

 

ちなみに、新国立劇場では既存の寄附金控除を転用する形式をとっているようです。

(5/9時点)

チケット払い戻しにおける新国立劇場へのご寄附のお願い | 新国立劇場

但し、これは公益財団法人として認定されている組織だからこそできること。

 

一般のライブイベント主催者やアーティストは公益団体ではないので、

今回の制度は、公的な支援のすそ野を広げる、

いわば民間レベルの相互扶助の仕組みという点で注目しています。

 

 

まだまだ寄附対象となるイベントの登録がはじまったばかりとは思うのですが

ぜひとも改善できる点は改善し、

よりよい税制となってほしいなぁと思うところです。

 

この記事が関心を集めていそうでしたら、

チケキャン寄附についてのTwitterアンケートでもやってみようかなと思っています。

それでは。