税務報酬の決め方-2- 「丸投げ」と税理士の悲喜こもごも
前回のこちらの記事の続きです。
このイラスト、すごい良いですよね…流石いらすとや…
「税務丸投げ」の定義
「税務」といっても様々な業務があります。
なので「税務丸投げ」といっても以下のように分類できます。
申告書作成を丸投げ
申告書の内容をノーチェック、ということ。
中小企業であれば会計=税務なのであまり影響はないですが、
大企業では会計≠税務となり、自主点検もお願いしたいところです。
(連絡事項に不足が無いか、認識誤りが無いかなどのチェックです)
会計帳簿作成以降を丸投げ
領収書は整理してお渡しするので後よろしく、ということ。
意外とこのパターンはレアでして、
さらに昨今のPDF・スキャン読み取り技術であれば
この丸投げはそこまでの負担感はありません。
領収書整理から丸投げ
一般的に「丸投げ」といえばこのイメージ。
領収書をダンボールで送っておしまい、ということ。
このパターンでは月次顧問料+決算報酬となることが多いでしょう。
「丸投げ」のメリット・デメリット
メリット:とにかく楽
これに尽きます。時は金なり、ともいいますし、
考えなくてよいことは、考えないというジャッジも全然ありましょう。
(影響額が小さいうちは本当にそれで良いかなと思います)
あとは税理士を信頼できるか否か。
必要な情報・知りたい情報をキチンと教えてくれるか。
信頼できるのであれば、デメリットは気にならないかもしれません。
デメリット:顧問料とサービスのバランス
「丸投げ」は税理士側としては信頼されている証拠…と喜ぶこともできます。
ただし業務量はどうしても多くなります。
調査リスクを極力抑えつつ、要望にも応じつつ…
業務量が多い=顧問料も高く設定されがち。
逆にいえば、安かろう=サービスも悪かろう、と思ってください。
特に数名社員を抱える会計事務所はコスパを結構気にします。
リスクとの天秤で正しくない処理をしているケースもあるでしょう。
(逆に、過度に納税者不利の処理になってることも…)
<まとめ>税理士も人なので…
繰り返しになりますが、顧問税理士を信頼できるのであれば、
「丸投げ」でもいいんじゃない?とは思います。
ただし信頼しすぎるのもどうかな…と思う事例も、もちろんあります。
税務調査後にテキトーにやってたことがバレて、
顧問解約になるパターンの典型がこれですからね。
しかし、それも顧問料とのバランスなのかなとも思いますし。
この辺りは税理士と顧客との人間関係も重要になってくるかなと思う次第です。
今回はこの辺りで。次回以降はアクセス解析でも見つつ、
少し一般向け・個人向けのテーマに変えようかなと思います。
引き続きよろしくお願いいたします。