ざっくり・かんたん消費税チェックのすすめ-2 後でビックリしないための対策
越年してしまいましたが、前回の記事の続きです。
半年に一度でも、ざっくり計算のすすめ
消費税も、法人税と同じく、納税(確定申告)は年一回がベースとなります。
法人税は黒字で納付なので、一般的にはキャッシュが残っている状態。
ですが消費税は赤字でも納付可能性が結構あります。
また、申告期限まではキャッシュフロー的には増えてしまう
=納税分のキャッシュは手元に残ってしまうので、
ある程度の納税額予期をしていないと、申告時点(またはその直後)で
資金ショートのピンチ発覚ということも全然あり得ることになります。
納税予測額はダイレクト納税用口座に避けておく位の気持ちだと十全です。
試算の回数のめやす
とはいえ、何度も試算するのはメンドウですので…
一つの指標として、消費税の中間申告の回数くらいがめやすになりそうです。
ただし上記は年間税額ベースですので、
売上×50%が納税額になるとしたら、売上を目安とすると以下の通り。
・年間売上8,000万円以下→年1回(半期毎)
・年間売上8,000万円超~9.6億円以下→年3回(四半期毎)
・年間売上9.6億円超→年11回(毎月)
ざっくりいえば、年間売上1億超で年3回になるかも?というところでしょうか。
(実際には業種ごとに原価率が違うので全然違う結果かもですが)
年間税額48万円以下(上記の売上目安でいえば960万円以下)であれば
中間納税義務はないのですが、まあ年1回ぐらいはやってもいいかなと。
試算の精度について(どれ程度の手間をかけるか)
前回記事では試算表からざっくり計算しましょう、としましたが、
「毎月の帳簿なんてつけてないです」という方もいらっしゃるかと。
その場合でも↓ぐらいやれば、後は前回記事のざっくり計算で十分です。
A:現金預金の入出金の取り込み
B:カード関係経費の取り込み
C:売上計上
A・Bは昨今の会計ソフトであれば標準装備でやってくれます。
Cは売上台帳や請求リストがあればそれで。
なければAの入金データをそのまま使ってしまうでもよいかなと。
できれば仕入・外注費などの原価計上もした方が良いですが、
後から計上でも減税効果なのでざっくり支払いベースとかでよいです。
調査などがある訳でもないのでそこまで厳密である必要もないですが、
売上計上漏れは後に響きますので、入金データを使う場合には、
請求合計と売上高が概ね一致してるかは見るとよいですね。
以上、今後のインボイス制度導入に向けて、転ばぬ先の杖てきなお話でした。
それでは。